賃貸借契約のポイントを学ぶ 知っておきたい基礎知識

 部屋を借りる場合には、貸主との間で賃貸借契約を結ばなければなりません。この契約こそが、一人暮らしをスタートするときの大切な第一歩となります。ここでは、賃貸借契約を結ぶ際に覚えておきたい基本的な知識をご紹介します。

はじめに・・・ 契約とは社会的な約束ごとです
 契約とは、簡単に言えば「約束」のことです。部屋を借りるときは、貸主との間で賃貸借契約を結ぶことになります。契約を結ぶと、そこで定められた内容はお互いに守らなければなりません。そして、いったん成立した契約は、基本的にあなたの都合で変更することはできません。そのためにも、契約をするときはよく内容を確認することが大事なのです。
まず大切なのは リーガルマインドを自覚しよう
 リーガルマインドとは、「法的思考力」のことです。ある問題に直面したとき、それを的確に把握して最善の解決策を見つけ出さなくてはなりません。一人暮らしを始めるにあたっては、まずこのリーガルマインドを自覚することが大事です。
監修 : 佐藤 貴美              さとう たかよし (弁護士 佐藤貴美法律事務所)

宮城県出身。東北大学法学部卒業後、総理府(現在の内閣府)に入省。そのときから一人暮らしを開始。その後、建設省(現在の国土交通省)住宅局や総務省等を経て、2000年退職。2001年に弁護士登録をし、2002年から個人事務所を開設、現在に至る。専門は、賃貸管理分野、マンション管理分野等。著書に実践賃貸不動産管理(大成出版社)などがある。

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CHECK! 契約の流れをポイントでおさえる 部屋を借りるまでの心構えから、覚えておきたい用語まで、わかりやすく解説します。
CHECK1
賃貸借契約を結ぶことで、貸主・借主に「権利」と「義務」が生じます
 部屋を借りるときには貸主と借主との間で賃貸借契約を結びます。貸主は家賃を受け取る「権利」と、借主が安心・安全に利用できる環境を提供する「義務」があります。借主には部屋を利用する「権利」と家賃を支払う「義務」が生じます。
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CHECK2
未成年者は親の同意が必要です
 賃貸借契約を結ぶ場合、本人が契約者となりますが、未成年の場合は親などが代理人となって契約するか、親の同意を得て本人が契約をするかのいずれかになります。いずれにしても実際に部屋を使うあなたが社会人としての自覚をもち、契約内容を守って生活することが大切です。
CHECK3
契約には原則として連帯保証人が必要となります
 あなたが毎月の家賃や過失による修繕費を支払えなかった場合、あなたに変わってそれらの費用を支払う人のことを「連帯保証人」と言います。契約の際には、原則として連帯保証人が必要となり、親など親族とする場合が多いようです。あなたが借主としての義務を履行しなかった場合、多大な迷惑をかけることになるといこうとを忘れずに!
CHECK4
家賃以外にも、契約時に必要となる費用があります
 入居後は毎月家賃を支払いますが、契約時にはそれ以外の費用も必要です。代表的なものに敷金(保証金)と礼金があり、家賃を基準にその何か月分と決められるのが一般的です。また、契約の更新時に更新料が必要な場合もあります。契約するときは必ず確認しておきましょう。
敷金(保証金)など 契約時に必要な費用って 何だろう?
CHECK5
契約前に、重要事項説明書をしっかり確認しましょう
 契約にあたり、契約をするかしないかの判断に必要となる重要事項をまとめた「重要事項説明書」をしっかり確認しましょう。宅建業者には借主との契約の前に宅地建物取引士を介して、これらの内容を借主に説明する義務があります。記載された内容に不明なところがあれば、納得のいくまでしっかりと確認しましょう。
CHECK6
入居時には必ず部屋の内装をチェックしましょう
 入居時には、部屋全体をチェックし、もともとキズや汚れがあるかどうかを貸主や宅建業者の立ち会いのもとで確認しておきましょう。写真をとっておくのも対処のひとつです。退去時のトラブルを防ぐことができます。
CHECK7
借主の責任で破損したものの修繕費は借主の負担です
 借りていた部屋を出て行くときは、入居したときの状態に戻すことが大原則。これを「原状回復」と呼びます。借主の責任で壁や床、建具を傷つけてしまったときの修繕費は、借主が負担することになります。その意味でも入居時の確認が大事なのです。
CHECK8
家賃の支払いが遅れたら、契約が解除されてしまうことも・・・
 たとえ1日といえど、家賃の支払いが遅れたときは、基本的に契約違反となります。やむを得ない事情で遅れてしまいそうなときは、きちんと報告して貸主の了解を取りましょう。滞納が長期化すると、契約が解除され退去しなければならなくなります。
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